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御聲
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おんこゑ
傍には
可愛き
兒の
寐姿みゆ、
膝の
上には
無情の
君よ
我れを
打捨て
給ふかと、
殿の
御聲あり/\
聞えて、
外面には
良人や
戻らん
更けたる
月に
霜さむし、たとへば
我が
良人今此處に
戻らせ
給ふとも
幼君快活なる
御聲にて、「
予が
十萬石勝手にいたせ。」
殿、
今もし
此處におはしまして、
例の
辱けなき
御詞の
數々、さては
恨みに
憎みのそひて
御聲あらく、さては
勿躰なき
御命いまを
限りとの
給ふとも、
我れは
此眼の
動かんものか、
此胸の
騷がんものか