“幻子(げんし)” の例文
殘念(ざんねん)でならぬので、自分(じぶん)の持場(もちば)を一生懸命(しやうけんめい)に掘(ほ)つたけれど、何(なに)も出(で)ない。幻子(げんし)の大成功(だいせいかう)に引替(ひきか)へて大失敗(だいしつぱい)。活(くわつ)望(ぼう)二子(し)も茫然(ばうぜん)として了(しま)つた。
二人宛(ふたりづゝ)四方(はう)から進(すゝ)んで、穴(あな)に籠(こも)る幻子(げんし)を包圍攻撃(はうゐこうげき)して遣(や)らうといふので、それ/\に手配(てくば)りしたが、活東子(くわつとうし)が不間(ぶま)を遣(や)つて、却(かへ)つて幻花子(げんくわし)の方(はう)から突貫(とつくわん)し來(きた)つたのであつた。
『未(ま)だ有(あ)る、未(ま)だ有(あ)る』と幻子(げんし)は調子(てふし)を取(と)りながら掘(ほ)つて行(ゆ)くので、見(み)て居(ゐ)るに耐(た)えぬ。