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左様
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そん
ふりがな文庫
“
左様
(
そん
)” の例文
旧字:
左樣
「へえ、
左様
(
そん
)
なもんですかな」と
門野
(
かどの
)
は稍
真面目
(
まじめ
)
な顔をした。代助はそれぎり
黙
(
だま
)
つて仕舞つた。
門野
(
かどの
)
は是より以上通じない男である。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此方
(
こちら
)
は
左様
(
そん
)
な事は知りませんから、
明日
(
あした
)
は来るに違いないと
待
(
まち
)
に待って居りました、橋本幸三郎、岡村由兵衞の二人は
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
決して
左様
(
そん
)
な軽薄な事は思わなかったが、私の行為を
後
(
あと
)
から見ると、詰り然う思ったと同然になっている。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
口だけは怖ろしく達者だが稍低脳であるらしい高慢鼻の二十歳の妹に恋してゐるといふギタアを携へて来た憂鬱気な洋画青年……次々に
左様
(
そん
)
な人達が、滞在したが
円卓子での話
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
そんな事なら私は今日
唯
(
ただ
)
今から
一切
(
いっさい
)
の周旋を
止
(
や
)
めるがドウだと妻に語れば、妻も私と同説で、
左様
(
そん
)
な浅ましい卑しい了簡は決してないと申して、夫妻固く約束したことがあるが
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
▼ もっと見る
彼程
(
あれほど
)
淡泊
(
さつぱり
)
として、
快濶
(
さばけ
)
た気象の細君で有ながら、
左様
(
そん
)
なことを気に
為
(
す
)
るとは。まあ、あの夢といふ奴は
児童
(
こども
)
の世界のやうなもので、時と場所の差別も無く、実に途方も無いことを
眼前
(
めのまへ
)
に浮べて見せる。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「なに
宅
(
うち
)
にゐる書生ですがね。
人
(
ひと
)
に何か云はれると、屹度
左様
(
そん
)
なもんでせうか、とか、
左様
(
さう
)
でせうか、とか答へるんです」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
左様
(
そん
)
な事と存じませんのは、親に似ません娘のおいさで、十二歳の時に清水助右衞門が三千円持って来た時、
親父
(
おやじ
)
が助右衞門を殺して其の金を
奪取
(
うばいと
)
り
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
是より以上は、いくら行つても、へえ
左様
(
そん
)
なもんですかなで押し通して
澄
(
す
)
ましてゐる。
此方
(
こちら
)
の云ふことが
応
(
こた
)
へるのだか、応へないのだか丸で要領を得ない。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
孝「
貴方様
(
あなたさま
)
、
左様
(
そん
)
な御無理な事をして、
私
(
わたくし
)
のような
虚弱
(
ひよわ
)
い身体に
疵
(
きず
)
でも出来ましては御奉公が勤まりません」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
品の
好
(
い
)
い愛敬のあります、何うして
此様
(
こん
)
な山の中に斯ういう美人が
住
(
すま
)
うかと思うくらいで、
左様
(
そん
)
な処へ参ると又尚更目に付きますから二人とも
見惚
(
みと
)
れて居ります。
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
○「なに、お前さんは
左様
(
そん
)
なでもねえけれども、
些
(
ちっ
)
と似てえるという話だ」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
幸「
左様
(
そん
)
なに這入るから悪いや……お
平椀
(
ひら
)
に奇妙な物が這入ってるぜ」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
左
常用漢字
小1
部首:⼯
5画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“左様”で始まる語句
左様々々
左様左様
左様然
左様右様
左様だとも
左様御承知被下度候