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巌穴
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いわあな
ふりがな文庫
“
巌穴
(
いわあな
)” の例文
旧字:
巖穴
「この山の南二百余里のところに、天にそびゆる大きい
巌穴
(
いわあな
)
がございます」と、猩々は言った。「そのなかに長さ数百尺の
巴蛇
(
うわばみ
)
が棲んで居ります。 ...
中国怪奇小説集:07 白猿伝・其他(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
その、
大蒜
(
にんにく
)
屋敷の
雁股
(
かりまた
)
へ掛かります、この
街道
(
かいどう
)
、
棒鼻
(
ぼうばな
)
の
辻
(
つじ
)
に、
巌穴
(
いわあな
)
のような
窪地
(
くぼち
)
に引っ込んで、石松という猟師が、
小児
(
がき
)
だくさんで
籠
(
こ
)
もっております。
眉かくしの霊
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
土寇の群は
掠奪
(
りゃくだつ
)
をほしいままにして、家を焼き、
巌穴
(
いわあな
)
に
匿
(
かく
)
れている者まで捜し出して、殺したり
虜
(
とりこ
)
にしたりしていったのであった。甘の家ではますます阿英を徳として、神のように尊敬した。
阿英
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
このあたりに、
荒城
(
あらき
)
の
狭屋
(
さや
)
と
称
(
とな
)
えて、底の知れない
断崖
(
きりぎし
)
の
巌穴
(
いわあな
)
があると云って、義経の事がまた出ました。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
巌穴
(
いわあな
)
の底も極めたければ、滝の裏も
覗
(
のぞ
)
きたし、何か前世の因縁で、めぐり逢う事もあろうか、と奥山の
庚申塚
(
こうしんづか
)
に一人立って、二十六夜の月の出を待った事さえあるんです。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
湯の
噴出
(
ふきだ
)
します
巌穴
(
いわあな
)
が
直
(
じ
)
き横手にござりますんで、ガタリといえば、ワッと申す、
同一
(
おなじ
)
気の
迷
(
まよい
)
なら、
真先
(
まっさき
)
がけの道理なのでござりますが、様子を承りますと、何、あすこじゃまた、北隣の大島楼が
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「どうぞ、その、その
前
(
さき
)
に先生、どこへか、人の居ない、谷底か、山の中か、島へでも、
巌穴
(
いわあな
)
へでも、お連れなすって下さいまし。もう、
貴下
(
あなた
)
にばかりも精一杯、誰にも見せられます
身体
(
からだ
)
ではないんです。」
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
巌
漢検準1級
部首:⼭
20画
穴
常用漢字
小6
部首:⽳
5画
“巌”で始まる語句
巌
巌丈
巌角
巌窟
巌乗
巌石
巌畳
巌頭
巌谷小波
巌山