“居(と)” の例文
実は俺も生れてから四十五年、ここへ坐っ居(と)ったが、イヨイヨこの家(うち)へ居ると四十六の年が取れん位、借金の下積(したづみ)になっとる。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
(若(わか)い坊様(ばうさま)連(つ)れて川(かは)へ落(お)つこちさつさるな。おら此処(こゝ)に眼張(がんば)つて待(ま)つ居(と)るに、)と横様(よこさま)に椽(えん)にのさり。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
アトは丸山に行(い)て貴様の狃除(なじみ)をば喜ばしょうと思う居(と)る処(と)に、要らん事に全快(よう)なったりして俺達をば非道(ひど)い眼に合わせる。捕らぬ狸の皮算用。夜中三天のコッケコーコーたあ貴様(ぬし)が事タイ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
わたしの家も気味の悪う御座(ござん)すけに、どこかに移転(うつ)ろうて云いおりますばってんが、この頃、一軒隣に、新しい理髪屋(かみつみや)が出来まして、賑やかしうなりましたけに、どうしようかいと考え居(と)ります
山羊髯編輯長 (新字新仮名) / 夢野久作(著)