寢苦ねぐる)” の例文
新字:寝苦
船室キヤビン中央ちゆうわうつるしてある球燈きゆうとうひかり煌々くわう/\かゞやいてるが、どうも其邊そのへんなに魔性ませうでもるやうで、空氣くうきあたまおさへるやうにおもく、じつ寢苦ねぐるしかつた。
小兒こどもたちが、またわるあたゝかいので寢苦ねぐるしいか、へん二人ふたりともそびれて、踏脱ふみぬぐ、す、せかける、すかす。で、女房にようばう一夜いちやまんじりともせず、からすこゑいたさうである。
夜釣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)