“寝苦”のいろいろな読み方と例文
旧字:寢苦
読み方割合
ねぐる50.0%
ねぐるし50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
袖子そでこものわずに寝苦ねぐるしがっていた。そこへとうさんが心配しんぱいしてのぞきにたびに、しまいにはおはつほうでもかくしきれなかった。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ゆうべぼくはなぜか寝苦ねぐるしくってしかたがなかった、ぼくは千を数えた、だがまだねむれない。ぼくはとうとう寝ることを断念だんねんした、外の夜気にでもあたってみようと、そっと寝床ねどこをぬけだした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
彼は帰り来らざるなるか、帰り得ざるなるか、帰らざるなるかなど、又思放おもひはなつ能はずして、貫一は寝苦ねぐるしき枕を頻回あまたたびへたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
帰って湯に入って、寝たが、綿わたのように疲れていながら、何か、それでも寝苦ねぐるしくって時々早鐘をくような音が聞えて、吃驚びっくりして目が覚める、と寝汗でぐっちょり、それも半分は夢心地さ。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)