寝苦ねぐるし)” の例文
旧字:寢苦
彼は帰り来らざるなるか、帰り得ざるなるか、帰らざるなるかなど、又思放おもひはなつ能はずして、貫一は寝苦ねぐるしき枕を頻回あまたたびへたり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
帰って湯に入って、寝たが、綿わたのように疲れていながら、何か、それでも寝苦ねぐるしくって時々早鐘をくような音が聞えて、吃驚びっくりして目が覚める、と寝汗でぐっちょり、それも半分は夢心地さ。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)