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存
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あ
ふりがな文庫
“
存
(
あ
)” の例文
客観的には時間の不足が原因であるのに、気分の満たされないものが、何か互の気持の内に
存
(
あ
)
るように感じられたりするのではないでしょうか。
獄中への手紙:05 一九三八年(昭和十三年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
算盤
(
そろばん
)
ずくで遊山する了見にはなりたくないもの、江戸ッ児の憧憬はここらにこそ
存
(
あ
)
っておるはずであるのに……。
残されたる江戸
(新字新仮名)
/
柴田流星
(著)
「誠に
実
(
まこと
)
に
爾曹
(
なんじら
)
に告げん一粒の麦もし地に落ちて死なずば唯一つにて
存
(
あ
)
らんもし死なば多くの実を結ぶべし。」
野ざらし
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
髪の
結様
(
ゆいよう
)
どうしたら
誉
(
ほめ
)
らりょうかと鏡に
対
(
むか
)
って小声に問い、
或夜
(
あるばん
)
の
湯上
(
ゆあが
)
り、
耻
(
はずか
)
しながらソッと
薄化粧
(
うすげしょう
)
して
怖怖
(
こわごわ
)
坐敷
(
ざしき
)
に
出
(
いで
)
しが、
笑
(
わらい
)
片頬
(
かたほ
)
に見られし御
眼元
(
めもと
)
何やら
存
(
あ
)
るように覚えて
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ゆうべも稲ちゃんとそんな話になり、ロマンとこの頃、長篇小説という字にルビつけている、そういうロマンしか
存
(
あ
)
り得ない。そんな話が出ました。
獄中への手紙:06 一九三九年(昭和十四年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
▼ もっと見る
声はあやなき闇に迷ひて消ゆるが如く
存
(
あ
)
るが如く、空にかくれてまたふたゝび空より幽に出で来るごときを、吾が声とも
他
(
ひと
)
の声ともおぼつかなく聴きつゝ、
濁劫悪世中
(
ぢよくごふあくせちゆう
)
、
多有諸恐怖
(
たうしよきようふ
)
、
悪鬼入其身
(
あくきにふごしん
)
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
非常に優しい勇気のある美しい動作にしろ、それがその現実の充実した脈搏で描き出されるということが殆ど不可能と思えることだって
存
(
あ
)
るわけですもの。
獄中への手紙:07 一九四〇年(昭和十五年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
存
常用漢字
小6
部首:⼦
6画
“存”を含む語句
存在
生存
存生
保存
存候
御存
存命
被存候
存外
所存
御存知
存生中
不所存
存命中
奉存候
現存
被存
儼存
一存
存寄
...