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天辺
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てつぺん
ふりがな文庫
“
天辺
(
てつぺん
)” の例文
旧字:
天邊
剪刀
(
はさみ
)
の刃音が頭の
天辺
(
てつぺん
)
で小鳥のやうに
囀
(
さへづ
)
つてゐるのを聞きながら、うと/\としてゐると、
突如
(
だしぬけ
)
に窓の隙間から号外が一つ投げ込まれた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
門野
(
かどの
)
が
隣
(
となり
)
の梧桐の
天辺
(
てつぺん
)
迄
水
(
みづ
)
にして御目にかけると云つて、手桶の底を振り
上
(
あ
)
げる拍子に、
滑
(
すべ
)
つて尻持を
突
(
つ
)
いた。
白粉草
(
おしろいそう
)
が垣根の
傍
(
そば
)
で花を着けた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
彼が宮を追ひて
転
(
まろ
)
び落ちたりし谷間の深さは、
正
(
まさ
)
にこの
天辺
(
てつぺん
)
の高きより投じたらんやうに、
冉々
(
せんせん
)
として虚空を
舞下
(
まひくだ
)
る
危惧
(
きぐ
)
の
堪難
(
たへがた
)
かりしを想へるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
武さんは、いつも蜜柑山の
天辺
(
てつぺん
)
で、朝日を拝むといふ早起で、僕のうちの朝餉の頃には既に一仕事を終つて、噴井戸に面した縁側に腰かけながら一本の酒徳利を傾けてゐた。
肉桂樹
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
もう、そこが
天辺
(
てつぺん
)
よ……。
浅間山
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
▼ もっと見る
英詩人野口米次郎氏の頭の
天辺
(
てつぺん
)
は
夙
(
はや
)
くから
馬鈴薯
(
じやがいも
)
のやうな
生地
(
きぢ
)
を出しかけてゐた。氏は無気味さうに一寸それに触つてみて
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
書肆
(
ほんや
)
はへと/\になつて、
漸
(
やつ
)
と
縁端
(
えんばな
)
に腰を
下
(
おろ
)
すなり、原稿の
談話
(
はなし
)
を切り出すと、蘆花氏は頭の
天辺
(
てつぺん
)
から絞り出すやうな声で
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
すると寺内首相もその気になつて、急に謹直らしい顔をして、鼻先から禿頭の
天辺
(
てつぺん
)
にかけて出来るだけ誠意でてかてかさせようとするが、
巧
(
うま
)
く手捕に出来るか
何
(
ど
)
うかは疑はしい。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
天
常用漢字
小1
部首:⼤
4画
辺
常用漢字
小4
部首:⾡
5画
“天”で始まる語句
天
天井
天鵞絨
天狗
天晴
天幕
天窓
天気
天地
天竺