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填
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うづ
ふりがな文庫
“
填
(
うづ
)” の例文
而して駒ヶ嶽登臨の客は多くこの地よりするを以て、
夏時
(
かじ
)
は
白衣
(
はくい
)
の
行者
(
ぎやうじや
)
陸續として
踵
(
くびす
)
を接し、旅亭は人を以て
填
(
うづ
)
めらるゝと聞く。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
旧
(
むかし
)
に返し得べき未練の吾に在りとや想へる、愚なる精衛の
来
(
きた
)
りて
大海
(
だいかい
)
を
填
(
うづ
)
めんとするやと、
却
(
かへ
)
りて
頑
(
かたくな
)
に自ら守らんとも為なり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
手を伸べて燈を
揺
(
か
)
き消せば、今までは松の軒に
佇
(
たゝず
)
み居たる小鬼大鬼共哄々と笑ひ興じて、わが広間を
填
(
うづ
)
むる迄に入り来れり。
松島に於て芭蕉翁を読む
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
仲見世は、雷門跡より仁王門に至る七十余間の間にして、幅五間余を敷石にて
填
(
うづ
)
め、両側に煉瓦造りの商店百三十余あり、軒を並べ、店を開く。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
中にも
月桂
(
ラウレオ
)
の枝もて車輪を
賁
(
かざ
)
りたるあり。そのさま
四阿屋
(
あづまや
)
の行くが如し。家と車との隙間をば樂しげなる人
填
(
うづ
)
めたり。窓には見物の人々充ちたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
此故に
縦令
(
たとひ
)
おしろいの広告が全紙面を
填
(
うづ
)
むとも、
粉白
(
ふんはく
)
を
傅
(
つ
)
くるに意なきものがこれを咎めようとはせぬのである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
仲見世は、雷門跡より仁王門に至る七十余間の間にして、幅五間余を敷石にて
填
(
うづ
)
め、両側に煉瓦造りの商店百三十余あり、軒を並べ、店を開く。
浅草風土記
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
わが胸の空虚は書卷の能く
填
(
うづ
)
むるところにあらざりき。ベルナルドオはわが無二の友なり。然るに今はその音容に接することの
厭
(
いと
)
はしくなれるぞ怪しき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
引出の中は、大部分は手紙の
反古
(
ほご
)
で
填
(
うづ
)
まつてゐる。封筒に這入つてゐるのもある。這入つてゐないのもある。横文字のも
雑
(
まざ
)
つてゐる。絵葉書も雑つてゐる。
金貨
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
平生
(
いつも
)
ならば人も滅多に来ない鎮守の森の裏山は全く人の影を以て
填
(
うづ
)
められて了つた。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
縱
(
たと
)
ひ優しき
情
(
なさけ
)
の蔓草の生ひまつはりて、これを
掩
(
おほ
)
ふことあらんも、能く全くこれを
填
(
うづ
)
むることなし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
強ひて時間を
限劃
(
げんくわく
)
しようとしても、三月七日の後、十二月
晦
(
みそか
)
の前には
填
(
うづ
)
むべからざる空隙がある。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
序は編録者安策の撰む所で、巻初の一頁を
填
(
うづ
)
めてゐる。わたくしは此書の刊行せらるべきシヤンスは、
葌斎
(
かんさい
)
詩集に比して更に小なるを知るが故に、今序の全文を抄出する。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
填
部首:⼟
13画
“填”を含む語句
装填
填合
填充
充填
裝填
穴填
補填
填補
充填物
填詞
填塞
継填
押填
填絮
填然
填漆
填捕
不足填補
填咽
土砂填充法
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