トップ
>
坊間
>
ぼうかん
ふりがな文庫
“
坊間
(
ぼうかん
)” の例文
あるいは
薩
(
さっ
)
州より起これりといい、あるいは外国より来たるというも、みな
坊間
(
ぼうかん
)
の風説にとどまりて、確固として信を置くべきものなし。
妖怪玄談
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
それにつけても遊戯の書は、砲火の
歇
(
や
)
むと共に数知れず
坊間
(
ぼうかん
)
に現われたのを見てわたくしは鴎外先生の言葉を思い出さねばならなかったのだ。
仮寐の夢
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
何でも
坊間
(
ぼうかん
)
の説によれば、張氏の孫は
王氏
(
おうし
)
の使を受けると、伝家の
彝鼎
(
いてい
)
や法書とともに、すぐさま
大癡
(
たいち
)
の秋山図を献じに来たとかいうことです。
秋山図
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
なるべく簡明なほうがよい。このたびわが塾に於いて詩経の講義がはじまるのであるが、この教科書は
坊間
(
ぼうかん
)
の
書肆
(
しょし
)
より求むれば二十二円である。
ロマネスク
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
中にも最も悪句少きは『
猿蓑
(
さるみの
)
』(俳諧七部集の内)、『蕪村七部集』『蕪村句集』
位
(
ぐらい
)
なるべし。(『故人五百題』は普通に
坊間
(
ぼうかん
)
に行はれて初学には便利なり)
俳諧大要
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
▼ もっと見る
剣鬼左膳、夢を気にするがらでもなく、また
坊間
(
ぼうかん
)
婦女子のごとくそれに通じているわけでもないが……。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
かりに今日、
坊間
(
ぼうかん
)
の一男子が奇言を
吐
(
は
)
くか、または講談師の席上に弁じたる一論が、偶然にも古聖賢の旨にかなうとするも、天下にその言論を信ずる者なかるべし。
読倫理教科書
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
近年、
著書
(
ちょしょ
)
の
坊間
(
ぼうかん
)
に現わるるもの
甚
(
はなは
)
だ多し。その書の多き、
随
(
したがっ
)
て
誤聞
(
ごぶん
)
謬伝
(
びゅうでん
)
もまた少なからず。
瘠我慢の説:05 福沢先生を憶う
(新字新仮名)
/
木村芥舟
(著)
紅き色には
砒石
(
ひせき
)
の混じたるあり。
坊間
(
ぼうかん
)
に販売する染色料の唐紅は多量の砒石を含有するを以て最も危険なり。安菓子にこれを用いたるものあり。また小児の玩具にこれを塗りたるもあり。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
これより先、裸美の画
坊間
(
ぼうかん
)
の
絵草紙屋
(
えぞうしや
)
に一ツさがり、遂に沢山さがる。道徳家
慨
(
なげ
)
き、美術家
呆
(
あき
)
れ、兵士喜んで買い、書生ソッと買う。
而
(
しか
)
してその由来を『国民の友』の初刷に帰する者あり。
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
坊間
(
ぼうかん
)
の浮説はこのへんから次第に深刻な様相を呈してくる。
本所松坂町
(新字新仮名)
/
尾崎士郎
(著)
坊間
(
ぼうかん
)
、多少こんな取沙汰がないでもなかった。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
文政八年初代豊国歿するや、その門人歌川
国重
(
くにしげ
)
自
(
みずか
)
ら二代豊国の名を犯しぬ。
本郷
(
ほんごう
)
に住みしを以て本郷豊国といふ。今日
坊間
(
ぼうかん
)
において往々初代豊国の
筆
(
ふで
)
と称して国重の
画
(
が
)
を売るものあり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
“坊間”の意味
《名詞》
坊間(ぼうかん)
街の中。市中。
(出典:Wiktionary)
坊
常用漢字
中学
部首:⼟
7画
間
常用漢字
小2
部首:⾨
12画
“坊”で始まる語句
坊
坊主
坊主頭
坊様
坊々
坊角
坊子
坊丸
坊舎
坊主軍鶏