坊様ばうさま)” の例文
旧字:坊樣
前様めえさま湯治たうぢにござつて、奥様おくさま行方ゆきがたれなくつたは、つひごろことではねえだか、坊様ばうさま何処どこいて、奥様おくさまことづけをたゞがの。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わか坊様ばうさまれてかはつこちさつさるな。おら此処こゝ眼張がんばつてるに、)と横様よこさまえんにのさり。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それ/\、坊様ばうさまなら、よひくちわしたのんで四手場よつでばもらふたのぢや……、はあ、其処そこへお前様めえさま行逢ゆきあはしつたの。はて、どうも、妙智力めうちりき旦那様だんなさまわしえんるだね。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
わかつた、わかつたよ、御坊ごばう。お前様めえさまが、ほとけでもおにでも、魔物まものでも、たゞ人間にんげん坊様ばうさまでもえ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)