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千人
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せんにん
さて、
屋根の
上に
千人、
家のまはりの
土手の
上に
千人といふ
風に
手分けして、
天から
降りて
來る
人々を
撃ち
退ける
手はずであります。
梅の
花貝でも
拾はせて
給はれとの
願ひ、
不憫や
如何樣な
子細あればとて、
月花をかしき
盛りの
歳に、
千人萬人すぐれし
美色を、
鏡は
無きか
知らぬかの
樣な
身の
上、
他人ごとにして
嬉しとは
聞かれぬを
第一の
美女に月ふれ
千人の姫に星ふれ牡丹
饗せむ