トップ
>
勤人
>
つとめにん
ふりがな文庫
“
勤人
(
つとめにん
)” の例文
「いよいよ来るねッ」丸の内の会社から退けて、郊外中野へ帰ってゆく若い
勤人
(
つとめにん
)
が、一緒に高声器の前に駆けこんだ
僚友
(
りょうゆう
)
に呼びかけた。
空襲葬送曲
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
が、少くとも女性の読者に多少の
魅力
(
みりよく
)
のあることは決して「
勤人
(
つとめにん
)
」や「海上日記」や「
葡萄酒
(
ぶだうしゆ
)
」の
後
(
あと
)
には落ちない筈である。
変遷その他
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
伯父は
勤人
(
つとめにん
)
で、昼は外に出て、夕方帰つた。生活力の弱さうな好人物で、夜は近所の
将棊所
(
しょうぎしょ
)
へ将棊をさしに行くのを唯一の楽しみにしてゐる。
蔦の門
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
それでも、まだ我がままで——兄姉たちや、親類が、
確
(
たしか
)
な
商人
(
あきんど
)
、もの堅い
勤人
(
つとめにん
)
と、見立ててくれました縁談を断って、唯今の家へ参りました。
山吹
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
アパルトマンへ急ぐ
勤人
(
つとめにん
)
の群が夕刊の
売台
(
キオスク
)
をかこみ、ある人には一日が終り、ほかの人には一日がはじまったところ——
巴里
(
パリー
)
に、この話に、夜が来た。
踊る地平線:06 ノウトルダムの妖怪
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
▼ もっと見る
『そんな事を
仰
(
おつしや
)
るもので無い、
貴方
(
あなた
)
を
勤人
(
つとめにん
)
におさせ申す位なら私、こんな
襤褸
(
ぼろ
)
を
下
(
さ
)
げて苦労は致しません。』
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
或るものは
汚
(
きたな
)
い詰襟の夏服に巻ゲートルなぞを捲きつけ、或るものはまたちやんとしたアルパカの上衣に白のズボンといつた、会社の
勤人
(
つとめにん
)
らしい
風
(
ふう
)
をしてゐた。
フアイヤ・ガン
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
日々洋服きて役所会社に出勤する人々の苦しみさぞかしと思へど規則とあれば是非なし。むかしは武士のカラ
脛
(
ずね
)
、
奴
(
やっこ
)
の尻の
寒晒
(
かんざら
)
し。今の世には
勤人
(
つとめにん
)
が暑中の洋服。いつの世にも勤はつらいものなり。
洋服論
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
無暗に太つた
勤人
(
つとめにん
)
達等は、太つた細君連れてゐる
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
葦
(
あし
)
を渡る風、小桟橋、「郊外の住宅へ帰る」ようにデゴロビビウだのヴォドだのイグロなんかという恐ろしげな名の島へ上陸して行くヘルシンキの
勤人
(
つとめにん
)
踊る地平線:05 白夜幻想曲
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
五日も七日もこう降り続くと、どこの道もまるで泥海のようであるから、
勤人
(
つとめにん
)
が大路の
往還
(
ゆきき
)
の、茶なり黒なり背広で靴は、まったく
大袈裟
(
おおげさ
)
だけれど、狸が土舟という
体
(
てい
)
がある。
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私は知らないけれども疑う処はない、
勤人
(
つとめにん
)
だ。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
勤
常用漢字
小6
部首:⼒
12画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“勤”で始まる語句
勤
勤行
勤務
勤勉
勤番
勤王
勤向
勤仕
勤番者
勤倹