“動(ゆら)” の例文
竪子(じゅし)、王臣等を召し玉帚(たまばはき)を賜い肆宴(しえん)せしむ、その時大伴宿弥家持(おおとものすくねやかもち)が詠んだは「初春の初子(はつね)のけふの玉帚、手に取るからに動(ゆら)ぐ玉の緒」
初めて見た芝居は、私の眼には唯ところ/″\光つて映つて來るやうなものでした。丁度、眞闇(まつくら)なところに動(ゆら)ぐ不思議な人形でも見るやうに。
紅蓮白蓮の香(にほひ)ゆかしく衣袂(たもと)に裾に薫り来て、浮葉に露の玉動(ゆら)ぎ立葉に風の軟(そよ)吹(ふ)ける面白の夏の眺望(ながめ)は、赤蜻蛉菱藻(ひしも)を嬲(なぶ)り初霜向ふが岡の樹梢(こずゑ)を染めてより全然(さらり)と無くなつたれど
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
キミガヨランの長きしだり葉に日は光り、南洋土人の頭飾の如くにうち動(ゆら)ぐ。
春の暗示 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
紅蓮白蓮(ぐれんびゃくれん)の香(におい)ゆかしく衣袂(たもと)に裾(すそ)に薫(かお)り来て、浮葉に露の玉動(ゆら)ぎ立葉に風のそよ吹ける面白の夏の眺望(ながめ)は、赤蜻蛉(あかとんぼ)菱藻(ひしも)を嬲(なぶ)り初霜向うが岡の樹梢(こずえ)を染めてより全然(さらり)となくなったれど
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
キミガヨランの長きしだり葉に日は光り、南洋土人の頭飾の如くにうち動(ゆら)ぐ。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
せっかくわずかに出来上りし五重塔は揉まれ揉まれて九輪は動(ゆら)ぎ、頂上の宝珠は空に得読めぬ字を書き、岩をも転ばすべき風の突っかけ来たり、楯をも貫くべき雨のぶつかり来るたび撓(たわ)む姿
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
高きに動(ゆら)げどなほ重し
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)