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何分
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なんぷん
ふりがな文庫
“
何分
(
なんぷん
)” の例文
何分
(
なんぷん
)
か
後
(
のち
)
、あの羽根を
傷
(
きずつ
)
けた山鳩は、
怯
(
お
)
ず
怯
(
お
)
ずまたそこへ
還
(
かえ
)
って来た。その時もう草の上の彼は、静な寝息を洩らしていた。
素戔嗚尊
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
何分
(
なんぷん
)
か
經
(
た
)
つた。
突然
(
とつぜん
)
一人
(
ひとり
)
の
兵士
(
へいし
)
が
私
(
わたし
)
の
體
(
からだ
)
に
左
(
ひだり
)
から
倒
(
たふ
)
れかかつた。
私
(
わたし
)
ははつとして
眼
(
め
)
を
開
(
ひら
)
いた。その
瞬間
(
しゆんかん
)
私
(
わたし
)
の
左
(
ひだり
)
の
頬
(
ほほ
)
は
何
(
なに
)
かに
厭
(
い
)
やと
云
(
い
)
ふ
程
(
ほど
)
突
(
つ
)
き
上
(
あ
)
げられた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
カンテラのじいと鳴るのも、足の底へ
清水
(
しみず
)
が沁み込むのも、全く気がつかなかった。したがって
何分
(
なんぷん
)
過
(
た
)
ったのかとんと感じに乗らない。するとまた熱い涙が出て来た。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
が、
何分
(
なんぷん
)
か過ぎ去った
後
(
のち
)
、お蓮がふと気がついて見ると、薄暗い北向きの玄関には、いつのまに相手は帰ったのか、誰も人影が見えなかった。
奇怪な再会
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そして、そんな
時
(
とき
)
の
何時
(
いつ
)
もの
癖
(
くせ
)
で、Sの
歌
(
うた
)
なんかを
小聲
(
こごゑ
)
で
歌
(
うた
)
ひ
出
(
だ
)
した。
何分
(
なんぷん
)
かがさうして
過
(
す
)
ぎた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
▼ もっと見る
そう云う
何分
(
なんぷん
)
かが過ぎ去った
後
(
のち
)
、女は仕事を続けながら、突然、しかし
覚束
(
おぼつか
)
なさそうに、こう誰かへ声をかけた。
母
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それから、
何分
(
なんぷん
)
かの後である。羅生門の樓の上へ出る、
幅
(
はゞ
)
の廣い梯子の中段に、一人の男が、
猫
(
ねこ
)
のやうに身をちゞめて、
息
(
いき
)
を殺しながら、上の
容子
(
ようす
)
を窺つてゐた。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
何
常用漢字
小2
部首:⼈
7画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“何分”で始まる語句
何分共
何分宜
何分時
何分御頼