したが)” の例文
くだんごとけいの字も古く用ひたれば、おほかたの和文章わぶんしやうにも鮭の字を用ふべし、鮏の字はあまねくは通じがたし。こゝにはしばらく鮏にしたがふ。
しやく釈につくるの外、たくを沢、驛をえきつくるぞくなり、しかれども巻中えきたくの字多し。しばらくぞくしたがうて駅沢に作り、以梓繁しはんはぶく。省字せうじは皆古法こほふしたがふ。
雑誌『太陽』の陽の字のつくり時にえきしたがふものあり。そんな字は字引になし。(二月二十七日)
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
思うに㟽は地形に基いて山にしたがったが元の字は標で澪標みおつくしのツクシすなわち榜示ぼうじの義であろう。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
説郛本は鄭景壁と署してあつて、「土」にしたがふ「壁」に作つてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
しやく釈につくるの外、たくを沢、驛をえきつくるぞくなり、しかれども巻中えきたくの字多し。しばらくぞくしたがうて駅沢に作り、以梓繁しはんはぶく。省字せうじは皆古法こほふしたがふ。
だつたいるゐ、人をさすとあればはちるゐ也、雪中のむしじよしたがふべし、しかれば雪蛆せつじよは雪中の蛆蠅うじばへ也。木火土金水もくくわどごんすゐの五行中皆虫をしやうず、木の虫土の虫水の虫はつねに見る所めづらしからず。
先年其古跡をたづねんとてしも越後にあそびし時、新道しんだう村のをさ飯塚知義いひつかともよしはなしに、一年ひとゝせ夏の頃あまこひために村の者どもをしたが米山よねやまへのぼりしに、薬師やくしへ参詣の人山こもりするために御鉢おはちといふ所に小屋二ツあり