松村みね子
1878.02.10 〜 1957.03.19
翻訳者としての作品一覧
浅瀬に洗う女(新字新仮名)
読書目安時間:約16分
琴手トオカルがその友「歌のアイ」の死をきいた時、彼は三つの季節、即ち青い葉の季節、林檎の季節、雪の季節のあいだ、友のために悲しむ誓いを立てた。 友の死は彼を悲しませた。アイは、まこ …
読書目安時間:約16分
琴手トオカルがその友「歌のアイ」の死をきいた時、彼は三つの季節、即ち青い葉の季節、林檎の季節、雪の季節のあいだ、友のために悲しむ誓いを立てた。 友の死は彼を悲しませた。アイは、まこ …
海豹(新字新仮名)
読書目安時間:約8分
神がコラムを永遠の宴に召される一年ほど前のことである、ある夜、兄弟たちの中の最年少者「雀斑」とあだなされたポウルが彼のもとに来た。 「月が星のなかにあります、おおコラムよ、きょう神 …
読書目安時間:約8分
神がコラムを永遠の宴に召される一年ほど前のことである、ある夜、兄弟たちの中の最年少者「雀斑」とあだなされたポウルが彼のもとに来た。 「月が星のなかにあります、おおコラムよ、きょう神 …
魚と蠅の祝日(新字新仮名)
読書目安時間:約7分
コラムは三日のあいだ断食した。口に入れるものとては、あけがたにひと口の割麦、ひるに一片の黒パン、日の入る頃に藻草のひと口といっぱいの泉の水、それだけであった。三日の夜、コラムの部屋 …
読書目安時間:約7分
コラムは三日のあいだ断食した。口に入れるものとては、あけがたにひと口の割麦、ひるに一片の黒パン、日の入る頃に藻草のひと口といっぱいの泉の水、それだけであった。三日の夜、コラムの部屋 …
ウスナの家(新字新仮名)
読書目安時間:約35分
コノール・マック・ネサは西歴の始めごろ、アルスタアの王であって、同時に愛蘭諸王の盟主であった。ある歴史家の言に依れば、コノール王の治世はちょうどキリストが人間としてこの世に在った頃 …
読書目安時間:約35分
コノール・マック・ネサは西歴の始めごろ、アルスタアの王であって、同時に愛蘭諸王の盟主であった。ある歴史家の言に依れば、コノール王の治世はちょうどキリストが人間としてこの世に在った頃 …
カスリイン・ニ・フウリハン(一幕)(新字新仮名)
読書目安時間:約17分
人 ピイタア・ギレイン マイケル・ギレインピイタアの長男、近いうちに結婚しようとしている パトリック・ギレインマイケルの弟、十二歳の少年 ブリヂット・ギレインピイタアの妻 デリヤ・ …
読書目安時間:約17分
人 ピイタア・ギレイン マイケル・ギレインピイタアの長男、近いうちに結婚しようとしている パトリック・ギレインマイケルの弟、十二歳の少年 ブリヂット・ギレインピイタアの妻 デリヤ・ …
かなしき女王(新字新仮名)
読書目安時間:約8分
ミストの島スケエの城の高い壁のかげに二人の男が縛られて倒れていた。 一人は「はげ」と綽名されたウルリック、一人は琴手コンラであった。多くの櫓船が海峡に沈んだ時、ゲエルもゴールも血に …
読書目安時間:約8分
ミストの島スケエの城の高い壁のかげに二人の男が縛られて倒れていた。 一人は「はげ」と綽名されたウルリック、一人は琴手コンラであった。多くの櫓船が海峡に沈んだ時、ゲエルもゴールも血に …
髪あかきダフウト(新字新仮名)
読書目安時間:約13分
グラッドロンがブリタニイを領していたアルモリカ人の王であった時、即ちアルヴォルの王であった時、彼の名にまさる名はなかった。ジュートやアングル族の住む北の海辺の砂丘から肌黒いバスクの …
読書目安時間:約13分
グラッドロンがブリタニイを領していたアルモリカ人の王であった時、即ちアルヴォルの王であった時、彼の名にまさる名はなかった。ジュートやアングル族の住む北の海辺の砂丘から肌黒いバスクの …
心のゆくところ(一幕)(新字新仮名)
読書目安時間:約23分
人 マアチン・ブルイン父 ブリヂット・ブルイン母 ショオン・ブルインマアチンの子 メリイ・ブルインショオンの妻 神父ハアト フェヤリイの子供 遠いむかし アイルランド、スリゴの地、 …
読書目安時間:約23分
人 マアチン・ブルイン父 ブリヂット・ブルイン母 ショオン・ブルインマアチンの子 メリイ・ブルインショオンの妻 神父ハアト フェヤリイの子供 遠いむかし アイルランド、スリゴの地、 …
琴(新字新仮名)
読書目安時間:約23分
コノール・マック・ネサの子コルマック、アイルランドの北の方ではコルマック・コンリナスという名で知られていたコルマックがアルトニヤ人の誓いのしるしの十人の人質の一人としてコネリイ・モ …
読書目安時間:約23分
コノール・マック・ネサの子コルマック、アイルランドの北の方ではコルマック・コンリナスという名で知られていたコルマックがアルトニヤ人の誓いのしるしの十人の人質の一人としてコネリイ・モ …
最後の晩餐(新字新仮名)
読書目安時間:約11分
ふいと見た夢のように私は幾度もそれを思い出す。私はその思い出の来る心の青い谿そこを幾度となくのぞき見してみる、まばたきにも、虹のひかりにも、その思い出は消えてしまう。それが私の霊の …
読書目安時間:約11分
ふいと見た夢のように私は幾度もそれを思い出す。私はその思い出の来る心の青い谿そこを幾度となくのぞき見してみる、まばたきにも、虹のひかりにも、その思い出は消えてしまう。それが私の霊の …
女王スカァアの笑い(新字新仮名)
読書目安時間:約9分
強い女王スカァアが剣持つ手の掌に死の影を握って支配していたスカイの島をクウフリンが立ち去った時、そこには彼の美を惜しむなげきがあった。クウフリンはアルスタアの王コノール・マック・ネ …
読書目安時間:約9分
強い女王スカァアが剣持つ手の掌に死の影を握って支配していたスカイの島をクウフリンが立ち去った時、そこには彼の美を惜しむなげきがあった。クウフリンはアルスタアの王コノール・マック・ネ …
精(新字新仮名)
読書目安時間:約46分
「マリヤの僕カアル」と呼ばれていたアルトの子カアルは、青い五月のある夜、心にかなしみを持って海のほとりを歩いていた。 それは彼がイオナの島を離れてからまだ間もない時であった。聖コラ …
読書目安時間:約46分
「マリヤの僕カアル」と呼ばれていたアルトの子カアルは、青い五月のある夜、心にかなしみを持って海のほとりを歩いていた。 それは彼がイオナの島を離れてからまだ間もない時であった。聖コラ …
鷹の井戸(一幕)(新字旧仮名)
読書目安時間:約14分
人 三人の楽人仮面のやうに顔をつくる 井戸の守り仮面のやうに顔をつくる 老人仮面をかぶる 青年仮面をかぶる アイルランド英雄時代 舞台は何処でも差支ない、何もないあき場、正面の壁の …
読書目安時間:約14分
人 三人の楽人仮面のやうに顔をつくる 井戸の守り仮面のやうに顔をつくる 老人仮面をかぶる 青年仮面をかぶる アイルランド英雄時代 舞台は何処でも差支ない、何もないあき場、正面の壁の …
剣のうた(新字新仮名)
読書目安時間:約12分
ロックリンの海賊どもがヘブリッド島の鴉に餌じきを与えた時から三年目の、しろき六月とよばれる月に、夏の航海者たちは又もスカイの海峡を下って来た。 東風が山からあたらしく吹いて来た、明 …
読書目安時間:約12分
ロックリンの海賊どもがヘブリッド島の鴉に餌じきを与えた時から三年目の、しろき六月とよばれる月に、夏の航海者たちは又もスカイの海峡を下って来た。 東風が山からあたらしく吹いて来た、明 …
人馬のにひ妻(新字新仮名)
読書目安時間:約9分
彼の二百五十歳の朝、人馬シエッペラアクは人馬の族の宝物の在る黄金の櫃に行って、その櫃に納められた護身符を取り出した。その護身符は彼の父ジシッヤクが盛りの年に山から採った黄金を打って …
読書目安時間:約9分
彼の二百五十歳の朝、人馬シエッペラアクは人馬の族の宝物の在る黄金の櫃に行って、その櫃に納められた護身符を取り出した。その護身符は彼の父ジシッヤクが盛りの年に山から採った黄金を打って …
約束(新字新仮名)
読書目安時間:約9分
モイルの荒々しい水に洗われているアルバンの南方の王であったケリルが寂しい土地にたった一疋の猟犬をつれて一人で猟している時のことであった、ケリルはその時、同じ生命を持っている二人の生 …
読書目安時間:約9分
モイルの荒々しい水に洗われているアルバンの南方の王であったケリルが寂しい土地にたった一疋の猟犬をつれて一人で猟している時のことであった、ケリルはその時、同じ生命を持っている二人の生 …
漁師(新字新仮名)
読書目安時間:約15分
シェーン婆さんは青々した草原の向うのほそい流れで馬鈴薯の皮むきに使う板を洗うとやがて自分の小舎に帰って来て泥炭の火の前に腰を下ろした。 婆さんはもうひどく年をとっていた。それに、真 …
読書目安時間:約15分
シェーン婆さんは青々した草原の向うのほそい流れで馬鈴薯の皮むきに使う板を洗うとやがて自分の小舎に帰って来て泥炭の火の前に腰を下ろした。 婆さんはもうひどく年をとっていた。それに、真 …
“松村みね子”と年代が近い著者
きょうが誕生日(2月1日)
きょうが命日(2月1日)
今月で生誕X十年
今月で没後X十年
今年で生誕X百年
平山千代子(生誕100年)
今年で没後X百年
大町桂月(没後100年)
富ノ沢麟太郎(没後100年)
細井和喜蔵(没後100年)
木下利玄(没後100年)
富永太郎(没後100年)
エリザベス、アンナ・ゴルドン(没後100年)
徳永保之助(没後100年)
後藤謙太郎(没後100年)
エドワード・シルヴェスター・モース(没後100年)