“チャン”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:ちゃん
語句割合
瀝青50.0%
支那12.5%
8.3%
爹児8.3%
支那人4.2%
4.2%
松脂4.2%
瀝土4.2%
選手4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
O君はそこを通る時に「どっこいしょ」と云うように腰をかがめ、砂の上の何かを拾い上げた。それは瀝青チャンらしい黒枠の中に横文字を並べた木札だった。
蜃気楼 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
……富岡町の支那チャン屋で雲呑ワンタンを喰ってると、そこへ電話がかかってきたんだ。上品な女の声でねえ……、こいつあ、たしかですぜ。(じろりと娘の顔を見ながら)嘘もまぎれもねえ女の声だったんで。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
その貴賓とは、排水量六千トンを有する軽巡洋艦のごとき遊艇ヨットに搭乗して、カッシニ河岸に到着せられたる支那の王族チャン氏夫妻、ならびにフィンランドのモンド大公爵である。
支那チャン探偵いぬになるやうな奴は大和魂やまとだましいを知らねえ奴だ、大和魂を知らねえ奴あ日本人のなかまじやあねえぞ、日本人のなかまでなけりや支那人チャン同一おんなじだ。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いつて見りや支那人チャン片割かたわれではあるけれど、婦人だから、ねえ、おい、構ふめえと思つて焚火たきびであつためて遣ると活返いきけえつた李花てえむすめで、此奴こいつがエテよ。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「真ッ平です。無理にそれを試みようというなら、腕ずくで試みなさい」チャン君の心臓——あの安南人あんなんじんの心臓は、こう力強く叫んだ。
怪奇人造島 (新字新仮名) / 寺島柾史(著)
僕も、チャン君も、二人の科学者も、甲板に立っていられないので、それぞれ柱や、ワイヤーとりすがり、振落されるのを避けながら、互に顔を見合った。
怪奇人造島 (新字新仮名) / 寺島柾史(著)
それはツイ一時間ばかり前に、二重の麻袋ドンゴロスに入れて、松脂チャンやタールでコチンコチンに塗り固めて、大きな銑鉄せんてつおもりを付けて、確かに海の底へ沈めた筈の二人の水夫に違いなかった。
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
西方の瀝土チャンの沼沢———こゝにきみらが囚われ
「大いに将来をいましめてやったよ。『君は日本の最高学府で教育を受けて而もボートの選手チャンだったじゃないか? 田夫野人でんぷやじんの車掌に打ちのめされて口惜しくはないか?』ってね」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)