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ほんがう
御米にかう
受合つて
貰つた
小六は、
又雨の
音を
頭の
上に
受けて
本郷へ
歸つて
行つた。しかし
中一
日置いて、
兄さんは
未だ
行かないんですかと
聞きに
來た。
大正十五年の正月十日、僕はやはりタクシイに乗り、
本郷通りを一高の横から
藍染橋へ
下らうとしてゐた。
時に、
長野泊りの
其の
翌日、
上野へついて、
連とは
本郷で
分れて、
私は
牛込の
先生の
玄關に
歸つた。
其年父をなくした
爲めに、
多日、
横寺町の
玄關を
離れて
居たのであつた。