“ふるつわもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
古強者47.8%
古兵13.0%
古武者13.0%
古兵具4.3%
古勇士4.3%
古武士4.3%
古武夫4.3%
老強者4.3%
老武者4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「やあ、古強者ふるつわものが控えているぞ、これは相当のものだ、一方の旗頭が着用したものだ、時代は北条中期かな——鎌倉前期までは行くまい」
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
としるべきもの流石さすが古兵ふるつわもの斥候ものみ虚実の見所誤らず畢竟ひっきょう手に仕業しわざなければこそ余計な心が働きてくるしむ者なるべしと考えつき、或日あるひ珠運に向って、此日本一果報男め、聞玉ききたまえ我昨夜の夢に
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
同じ場所から攻め入った柳川の立花飛騨守宗茂ひだのかみむねしげは七十二歳の古武者ふるつわもので、このときの働きぶりを見ていたが、渡辺新弥、仲光内膳なかみつないぜんと数馬との三人が天晴あっぱれであったと言って、三人へ連名の感状をやった。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
おまけに、長押なげしには槍、棒、薙刀なぎなたのような古兵具ふるつわものたてを並べ、玄関には三太夫のような刀架かたなかけ残塁ざんるいを守って、登楼の客を睥睨へいげいしようというものです。
またユシュルー上さんの方は、一個の古勇士ふるつわものだ。その口髭くちひげを見るがいい。亭主から受け継いだのだ。女驃騎兵おんなひょうきへいとも言える。これもまた戦える。このふたりの女だけでも、近郊を脅かすに足りる。
と、杯を返す手からもうこの古武士ふるつわものは、わざと酔いを誇張して酩酊めいていした太郎冠者たろうかじゃのように細い皺首しわくびを振りうごかした。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時の御持筒役頭おんもちづつやくがしらは千八百石長坂丹後守信次ながさかたんごのかみのぶつぐかつ慶元けいげん再度の戦いに、長坂血槍九郎と名乗って、旗本変名組に勇名を馳せた、戦場万馬往来の古武夫ふるつわものです。
江戸の火術 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
聞けば、高倉の宮をいただいて、源氏の老強者ふるつわもの三位頼政さんみよりまさが、渡辺党や、三井寺みいでら法師の一類をかたらって、一門宇治平等院びょうどういんにたてこもって、やがて、都押しと聞いた
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鳧さんは又○○紡績の人事課を背負って立つ老武者ふるつわもの、首を切るのが半商売の人だ。何方も役者が好い。
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)