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ふくゐ
安井は
一先郷里の
福井へ
歸つて、
夫から
横濱へ
行く
積りだから、もし
其時には
手紙を
出して
通知をしやう、さうして
成るべくなら
一所の
汽車で
京都へ
下らう、もし
時間が
許すなら
さて、
取るものも
取りあへず
福井の
市を
出發した。これが
鎭守府の
病院に、
夫を
見舞ふ
首途であつた。
おなじ
年、
冬のはじめ、
霜に
緋葉の
散る
道を、
爽に
故郷から
引返して、
再び
上京したのでありますが、
福井までには
及びません、
私の
故郷からは
其から七
里さきの