“ふあん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:フアン
語句割合
不安97.1%
傅安1.4%
富安1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それがひとうように規則的きそくてきあふれてようとは、しんじられもしなかった。ゆえもない不安ふあんはまだつづいていて、えず彼女かのじょおびやかした。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
太祖の洪武こうぶ二十八年、傅安ふあん帖木児チモルもと使つかいせしめて、あんなおいまかえらず、たちまちにしてこの報を得、疑虞ぎぐする無きを得んや。帖木児チモル、父は答剌豈タラガイ(Taragai)、げんの至元二年をもって生る。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
朝廷ていもとむることみつなれば、帝深くひそみてでず。このとし傅安ふあんちょうに帰る。安の胡地こち歴游れきゆうする数万里、域外にとどまるほとんど二十年、著す所西遊勝覧詩せいゆうしょうらんしあり、後の好事こうずの者の喜び読むところとなる。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その結果、こう御曹司の横恋慕がかびあがった。そして彼をめぐる取巻き連の陸謙りっけん富安ふあんなどという阿諛佞奸あゆねいかんやからが、巧みに林冲を陥穽かんせいに落したものとわかってきた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それに答えているのは、これもまぎれない管営と差撥だ。もう一人いるのは、陸謙の連れの富安ふあんだろう、かなたの猛火を眺めあいながら、しきりにげらげら笑っている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)