“富安”の読み方と例文
読み方割合
ふあん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その結果、こう御曹司の横恋慕がかびあがった。そして彼をめぐる取巻き連の陸謙りっけん富安ふあんなどという阿諛佞奸あゆねいかんやからが、巧みに林冲を陥穽かんせいに落したものとわかってきた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それに答えているのは、これもまぎれない管営と差撥だ。もう一人いるのは、陸謙の連れの富安ふあんだろう、かなたの猛火を眺めあいながら、しきりにげらげら笑っている。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
では、陸謙りっけんと一しょのにやけ男は、富安ふあんという野幇間のだいこだろう。やつは、高家の御曹司の腰巾着こしぎんちゃくといわれている佞物ねいぶつ。だがその二人が遥々はるばる、なにしにこの滄州そうしゅうへやってきたのか
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)