“なかご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
中心43.8%
中子25.0%
中身12.5%
菜籠6.3%
刀身6.3%
菜籃6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やまいを得るまえに最近仕上げた陣太刀づくりの大小を手にとり赤銅にむら雲のほりをした刀の柄をはずして、その中心なかごに後半の火密かみつを巻きこめ
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
マンゴスチンと申す茄子なすの如き色形いろかたちせるもの、皮やむくべき、甘き汁を吸ふ事やすると惑ひさふらひしに、鈴木のきたりて、二つにたてに割りて中子なかごさじにて食へと教へ申しさふらふ
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
ちおろしの中身なかごを一見して、二人は、交〻こもごもに、驚嘆した。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夫は我家に入りて菜籠なかごかたよせかまどに薪さしくべ、財布の紐とき翌日の本賃もとでをかぞえけ、また店賃たなちんをば竹筒へ納めなどする頃、妻眼を覚し精米の代とはいう。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
日の足もはや西に傾く頃家に還るを見れば、菜籠なかご一摘ひとつみばかり残れるは明朝の晨炊あさめしもうけなるべし。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その日の夕佐太郎は再び徳利と菜籃なかごを提げて訪えり、待ちわびたる阿園は飛び立ちて迎え入れ、まだ日は暮れねど戸を締めたり、彼らは裏縁の風涼しきところに居並び、一個の膳に差し向い
空家 (新字新仮名) / 宮崎湖処子(著)