“中子(なかご)” の例文
とてもの事にと、中子(なかご)を見ると、刀は正宗、脇差は貞宗であった。唯者ならずと若武士ども騒いでいる所へ、治長帰って来て、真田であることが分ったと云う。
真田幸村 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
マンゴスチンと申す茄子(なす)の如き色形(いろかたち)せるもの、皮やむくべき、甘き汁を吸ふ事やすると惑ひ居(を)り候(さふら)ひしに、鈴木の来(きた)りて、二つに竪(たて)に割りて中子(なかご)を匙(さじ)にて食へと教へ申し候(さふらふ)。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛、与謝野晶子(著)
一生涯が間身を放たで持ちたりける、五人張(ばり)にせき弦(づる)懸けて噛(く)ひ湿(しめ)し、三年竹の節近(ふしぢか)なるを、十五束二伏(ふたつぶせ)に拵(こしら)へて、鏃(やじり)の中子(なかご)を筈本(はずもと)まで打ち通しにしたる矢、たゞ三筋を手挟(たばさ)みて
その中子(なかご)をはずして見ねえ、とほうもねえものがはいっているよ
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)