中身なかご)” の例文
亭「へい中身なかごは随分おもちいになりまする、へいお差料さしりょうになされてもおに合いまする、お中身もおしょうたしかにお堅い品でございまして」
ちおろしの中身なかごを一見して、二人は、交〻こもごもに、驚嘆した。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
侍「いや是は手前が此の刀屋で買取ろうと存じまして只今中身なかごて居ましたところへ此の騒ぎに取敢とりあえず罷出まかりでましたので」
今此のお侍も本当に刀をるお方ですから、中身なかご工合ぐあいから焼曇おちの有り無しより、差表さしおもて差裏さしうら鋩尖ぼうしさき何やや吟味致しまするは、流石さすがにお旗下はたもとの殿様の事ゆえ、通常なみ/\の者とは違います。