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てんのうさま
神武天皇が、
大和の
國のたかさじ
野といふところで、
後に
皇后樣になられた、いすけより
媛といふお
方に、
初めてお
會ひなされた
時、お
伴のおほくめの
命が、
天皇樣の
代理で
いま
申した
天皇樣の
御陵はたいてい
大和から
河内などにありますが、
天智天皇御陵は
山城の
國京都の
東の
方にありまして、
四角の
塚で
上部が
圓くなつてゐるといふことであります。
今まで
私はわが
國の
古墳の
形と
構造について
述べてまゐり、
次ぎには
古墳から
發見せられる、いろ/\の
品物についてお
話をするつもりでありますが、その
前にごく
古い
時代の
天皇樣の
御陵
もっともこの
形の
古墳は、
昔でも
偉い
人を
葬るために
造つたものでありまして、
天皇樣だとか、
皇族の
方々の
御墓に
多く
用ひたのでありまして、
下々のものはやはり、
圓い
塚を
用ひたのであります。