“たつみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
辰巳43.3%
35.1%
東南13.4%
深川4.1%
巽巳1.0%
東南風1.0%
達見1.0%
東風1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六条ろくじょう 千春ちはる 平河ひらかわみね子 辰巳たつみ 鈴子すずこ 歌島かしま 定子さだこ やなぎ ちどり 小林こばやし 翠子すいこ 香川かがわ 桃代ももよ 三条さんじょう 健子たけこ 海原かいばら真帆子まほこ くれない 黄世子きよこ
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
宇津木兵馬は、七兵衛の約束を半信半疑のうちに、浅草の観音に参詣して見ると、堂内のたつみに当る柱でさわいでいる一かたまりの人の声。
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
午後から東南たつみの風がにわかにいで、陽気もうすら寒くなったかと思うと、三時過ぎる頃から冷たい霧が一面に降りて来て、それが次第に深くなった。
深川の老漁夫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
有森利七なんてえ野暮仁やぼじんは、もう、とっくのむかし死んだんで、ここにこうしておりますのは、吉原なかから遠く深川たつみへかけて、おんなの子を泣かせる恋慕流しの宗七さま、へへへへへ。
煩悩秘文書 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この人々の金の捨てどころが深川の巽巳たつみであり、吉原であり、兩國橋畔なのであつたから、まけじ魂の金持たちが爭ひ集つて來て遊樂に散じた金は
花火と大川端 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
柳橋藝妓は巽巳たつみの羽織——富が岡八幡門前仲町もんぜんなかちやうの藝妓——が止められてから柳橋へ移つたのだといふが、本所一つ目お旅の辨天にも岡場所の藝妓たちが居た。
花火と大川端 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
陽は高くなって、夜来の大雨もはれ、皮肉にも東南風たつみすらだんだんにいでいた。ふと、駒をとめて、曹操は、眼の前にかかった二つのわかれ道を、後ろへたずねた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
東南風たつみは吹く。東南風は吹く。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして室町むろまち達見たつみへ寄って、お上さんに下女を取り替えることを頼んだ。お上さんはちんの頭をさすりながら、笑ってこう云った。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
がらがらと音がして、汽車が紫川むらさきがわの鉄道橋を渡ると、間もなく小倉の停車場に着く。参謀長を始め、大勢の出迎人がある。一同にそこそこに挨拶をして、室町むろまち達見たつみという宿屋にはいった。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
「十一月二十日は甲子きのえねにあたる。この日にかけて祭すれば、三日三夜のうちに東風たつみが吹き起りましょう。南屏山なんびょうざんの上に七星壇せいだんを築かせて下さい。孔明の一心をもって、かならず天より風を借らん」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)