“いなさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
東南風36.4%
稲佐27.3%
伊那佐18.2%
引佐9.1%
稻佐9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
始めは鴨居から西北とりで一里半も沖へ出たろう、あの通り烈しい風であったが風が東南風いなさに変って元の所へ来たのだ、鴨居よりはと寄っているが、師匠此所こゝ真堀村まほりむらちげえねえ
「この向う岸が稲佐いなさだよ。長崎は船着き場だから宜しくないところが発達しているが、稲佐は殊に宜しくないところさ」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
引佐いなさは未だ野原だった。○○町は街道筋の村落として既に存在していた。源氏の軍が長く逗留していたという記録がある。町から一番近い山は金峯山で、昔は単に峯と呼んだ。
ある温泉の由来 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「署長さん、僕、嘘はつきません。千福寺の方には本当に関係ないんですけれど、引佐いなさのお寺のは僕です。それから小池君は全く知らないんですから、僕と一緒にされては気の毒です」
ある温泉の由来 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
こゝへ來て見ると、稻佐いなさの濱での國讓りも、語り古された故事である。一艘の古い小舟の模型がその記念として、美保神社の境内に安置してあつた。
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)