“稲佐”の読み方と例文
旧字:稻佐
読み方割合
いなさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
稲佐いなさと丸山の女は日本語とロシヤ語と英語とで一夜いちやの恋を語つてゐる。海岸通の酒場では黒奴ネグロが弾くピアノにつれてポルトガルの女が踊つてゐる。
海洋の旅 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「この向う岸が稲佐いなさだよ。長崎は船着き場だから宜しくないところが発達しているが、稲佐は殊に宜しくないところさ」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
稲佐いなさという処の木賃宿へ着いた迄は上出来でしたが、その頃の五十両というと今の五百円ぐらいには掛合いましたもので、三人とも長崎見物の途中から丸山の遊廓に引っかかって
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)