“達見”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たっけん83.3%
たつみ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかも実に明らかな達見たっけんがそのうちにある。光圀のいったところと、頼房のことばとは、まったくひとつであった。血はただしくひとつであった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのくせ信念もなければ格別の達見たっけんも持ってはいないので、ただ自己をつくろうに詭弁きべん口舌こうぜつの才を以てすることになる。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして室町むろまち達見たつみへ寄って、お上さんに下女を取り替えることを頼んだ。お上さんはちんの頭をさすりながら、笑ってこう云った。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
がらがらと音がして、汽車が紫川むらさきがわの鉄道橋を渡ると、間もなく小倉の停車場に着く。参謀長を始め、大勢の出迎人がある。一同にそこそこに挨拶をして、室町むろまち達見たつみという宿屋にはいった。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)