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すゐなん
山々の雪は
里地よりもきゆる㕝おそけれども、
春陽の
天然につれて
雪解に水
増て川々に
水難の
患ある事年々なり。
如何となれば、
乘客等は
爾く
身を
殺して
仁を
爲さむとせし、
此大聖人の
徳の
宏大なる、
天は
其の
報酬として
渠に
水難を
與ふべき
理由のあらざるを
斷じ、
恁る
聖僧と
與にある
者は、
此結縁に
因りて
燒失ひ其上
旱損昨年は
水難にて
段々年貢未進に相成候處當年は
是非皆納致し候樣村役人衆より
嚴敷沙汰に候得共
種々打續ての
災難故當惑致し居候處娘文事孝心により身を賣其金子にて
年貢の
不足を