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しゆしよう
細い
竹を
袖に
通して、
落ちない
樣に、
扇骨木の
枝に
寄せ
掛けた
手際が、
如何にも
女の
子の
所作らしく
殊勝に
思はれた。
さりながら
人気の
奴隷となるも
畢竟は
俗物済度といふ
殊勝らしき
奥の
手があれば
強ち
無用と
呼ばゝるにあらず、
却て
之れ
中々の
大事決して
等閑にしがたし。
世を恨み義に勇みし
源三位、數もなき白旗
殊勝にも宇治川の
朝風に飜へせしが、
脆くも破れて空しく一族の
血汐を
平等院の
夏草に染めたりしは、諸國源氏が
旗揚の先陣ならんとは