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しちや
語句 | 割合 |
質屋 | 84.0% |
七夜 | 12.0% |
質店 | 4.0% |
そしていつとなく青木さん
夫婦は、かつては
夢にも
想像しなかつた
質屋の
暖廉くぐりさへ
度重ねずにはゐられなくなつてしまつた。
ぞ
取結ばせける夫より夫婦
間も
睦しく暮しけるが
幾程もなく妻は
懷妊なし嘉傳次は
外に
家業もなき事なれば
手跡の指南なし
傍ら
膏藥など
煉て
賣ける月日早くも
押移り
十月滿て頃は寶永二年
戌三月十五日の
夜子の
刻に
安産し玉の如き男子
出生しける嘉傳次夫婦が
悦び大方ならず
程なく
七夜にも成りければ名を
往来繁き町を湯屋の角より
入れば、道幅その二分の一ばかりなる横町の物売る店も
雑りながら閑静に、
家並整へる中程に
店蔵の
質店と軒ラムプの並びて