“ざつそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雜草50.0%
雑草50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
てゐる旅行りよこう着物きものが、わゝけるほどにはやはるたびも、すでに春深はるふかくなつて、道傍みちばた雜草ざつそうのようにいてゐる野茨のばらはなが、にほつてかんぜられる、といふ意味いみです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
こと二番にばんめのうたなどになると、ほとんど、只今たゞいまひとつくつたものか、とうっかりおもはれるようなおさくであります。まづ普通ふつうひとならば、のない雜草ざつそうはななどはみません。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ところがこの門院樣もんいんさまは、その雜草ざつそうはな興味きようみつてゐられます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
断崖の左右にそびえて、点滴てんてきこえするところありき。雑草ざつそう高きこみちありき。松柏まつかしわのなかをところもありき。きき知らぬ鳥うたへり。褐色なるけものありて、をりをりくさむらおどり入りたり。
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)