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雜草
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ざつそう
着てゐる
旅行の
着物が、わゝけるほどに
早く
出た
春の
旅も、すでに
春深くなつて、
道傍に
雜草のように
咲いてゐる
野茨の
花が、
匂ひ
立つて
感ぜられる、といふ
意味です。
殊に
二番めの
歌などになると、ほとんど、
只今の
人が
作つたものか、とうっかり
思はれるようなお
作であります。まづ
普通の
人ならば、
名のない
雜草の
花などは
詠みません。
ところがこの
門院樣は、その
雜草の
花に
興味を
持つてゐられます。