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さいじやう
幸にもネープルス
市中で「
富貴なる
日本人。」と
盛名隆々たる
濱島武文の
特別なる
盡力があつたので、
吾等は
遂に
此最上の
船室を
占領する
事になつた。
『
私どもは
最上の
教育を
受けました——
實際、
私どもは
毎日學校へ
行きました——』
濱島の
贈つて
呉れた
數ある
贈物の
中、四
角な
新聞包は、
若しや
煙草の
箱ではあるまいかと
考へたので、
急ぎ
開いて
見ると
果然最上の
葉卷! 『しめたり。』と
火を
點じて