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ごさうだん
申
氣象に候あひだ
失禮ながら
御相談相手にもなる
侠氣のものに御座候是へ私より
手紙を
如何も申されねどお
前さまのお
優さしさは
身にしみて
忘れませぬ
勿躰なけれどお
主樣といふ
遠慮もなく
新參の
身のほども
忘れて
云ひたいまゝの
我儘ばかり
兩親の
傍なればとて
此上は
御座いませぬ
左りながら
悔しきは
生來の
鈍きゆゑ
到底も
御相談の
相手には
話けるに長兵衞は
左右氣の
毒に思ひ
付或時庄三郎に
對ひ
時節とは云
乍ら
古き御家の
斯迄不如意になり
給ふ事
是非なき
次第なり
夫に
付少々御相談あり
其譯はお娘子お
熊殿へ
持參金のある
聟を