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くわいだう
カピ妻 はて、
女よ、
次の
木曜日の
朝早う、あの
風流な、
立派な
若殿のパリスどのが、セント・ピーターの
會堂で、めでたう
其方を
花嫁御にお
爲やる
筈ぢゃ。
彼女はその
方面に、
是といふ
程判然した
凝り
整つた
何物も
有つてゐなかつたからである。
二人は
兎角して
會堂の
腰掛にも
倚らず、
寺院の
門も
潛らずに
過ぎた。
ヂュリ そのセント・ピーターの
會堂懸けて、いゝや、ピーターどのをも
誓言にかけて、
何のそれがめでたからう!
嫁入はせぬわいの。
何といふ
早急ぢゃ。
しかも
尚「
名譽ぢゃとは
思ひませぬ」はて、こゝな
我儘どの、
嬉しがったり
名譽がったりする
間に、
其上等な
脚節でも
調査べておきゃ、
次の
木曜日にパリスと一しょに
會堂へ
行くために。