“ぎょうたい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
凝滞37.5%
形体18.8%
行態12.5%
暁台6.3%
凝帯6.3%
凝黛6.3%
業態6.3%
行体6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どれほど素直に育ったものか、そうまで凝滞ぎょうたいする俺を鬱陶しいとも思わず、それからは毎日のように俺の部屋へ遊びにくる。中庭から声をかけて散歩に誘いだす、遊戯をする。
湖畔 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
心の形体ぎょうたいはどうにでも取れる。法令をくはやすいが、法令に心服させるのは難しい。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こんな畜生道のけがれにまみれるくらいなら、いっそ死んだほうがましだと思い、露見した場合の泰文の仕置も覚悟で、白川の邸で行なわれている浅間しい行態ぎょうたいを日記にして上訴したが
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
これ恐らくは蕪村のはじめたるもの、暁台ぎょうたい闌更らんこうによりて盛んに用いられたるにやあらん。
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
蕪村の交わりし俳人は太祇たいぎ蓼太りょうた暁台ぎょうたいらにしてそのうち暁台は蕪村に擬したりとおぼしく、蓼太は時々ひそかに蕪村調を学びしこともあるべしといえども、太祇に至りては蕪村を導きしか
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
凝帯ぎょうたいしたために、理智や、常識との連絡を失った色々な心理遺伝のアラレもない連中が、全身の反射交感機能の中で我勝ちに、勝手気儘な夢中遊行を初めたものに相違ないのである。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
尾上おのえに残る高嶺たかねの雪はわけてあざやかに、堆藍たいらん前にあり、凝黛ぎょうたい後にあり、打ちなびきたる尾花野菊女郎花おみなえしの間を行けば、石はようやく繁く松はいよいよ風情よく、灔耀えんようたる湖の影はたちまち目を迎えぬ。
書記官 (新字新仮名) / 川上眉山(著)
女中にしても一流好みをねらい、すべてが金のかかった業態ぎょうたいをして、さあいかがと待ちかまえているかいないかがうまい寿司、まずい寿司、安い寿司、高い寿司のわかれ目である。
握り寿司の名人 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
「もうあられが降るのか。」彼は一瞬の間に、伯母から令押被おっかぶせの平凡な妻と小児を抱えて貧しく暮している現在の境遇の行体ぎょうたいが胸にうかび上った。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)