“きょうおん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
跫音57.1%
嬌音14.3%
協音7.1%
叫音7.1%
矯音7.1%
経音7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「女か」と、すこし落胆したが、それでもこの配所へは空谷くうこく跫音きょうおんだった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
嬌音きょうおんが洩れるね」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
あと協音きょうおんわらいばかり残るむつまじき中に、娘々むすめむすめと子爵の鏽声さびごえ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ああ、警笛けいてきだ。まぎれもなく、のぼり電車の警笛だ。次第次第に、叫音きょうおんれるように大きくなってくるではないか。彼は墜落ついらくするように階段を駆けくだった。
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一刀いっとうけずりてはしばら茫然ぼうぜんふさげば花漬はなづけめせと矯音きょうおんもらす口元の愛らしき工合ぐあい、オヽそれ/\と影をとらえてまたかたな、一トのみ突いては跡ずさりしてながめながら、幾日の恩愛たすけられたり扶けたり
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
墨で洗ったような大床の廻廊を白いころもを着た稚児僧ちごそうが、粗末な御斎おときの膳を眼八分にささげ、その経音きょうおんの聞える奥の杉戸の内へ持って入った。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)