“あしおと”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:アシオト
語句割合
跫音85.0%
足音13.9%
跫足0.4%
脚音0.2%
足響0.2%
蹄音0.2%
躄音0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
へんじもなければ人の出てくる跫音あしおとも聞えない。で、今度は初めよりも強く力を入れて叩いた。それでも中へ聞えないのか応がなかった。
殺神記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
田舎いなかのことでありますから、めったにひとのくる足音あしおともしなかったから、みみずは、安心あんしんして、自分じぶんのすきなうたをうたっていました。
春の真昼 (新字新仮名) / 小川未明(著)
用人部屋の返辞と一しょに、縁先へ、跫足あしおとがした。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この早朝の雪のの寒い時に、人声が多く聞こえてきて、馬の脚音あしおとさえもした。
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
足響あしおとはすぐに消えてしまった。が、興奮した陳の神経には、ほどなく窓をしめる音が、鼓膜こまくを刺すように聞えて来た。その後には、——また長い沈黙があった。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
主人の声を合図にして、忽ち聞こゆる物音は貝鐘太鼓鬨の声! 軍馬の蹄音あしおとガッガッとして、大軍一時に寄せる気配!
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
月は傾いて四方あたりの物の影が多くなっていた。女はその中をひらひらと躄音あしおともさせずに歩いた。
月光の下 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)