“かきた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掻立38.5%
書溜23.1%
書足15.4%
書立7.7%
掻垂7.7%
柿田7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、お前様まんさま手近てちかぢや、あかり掻立かきたつてもらひたい、くらいとしからぬはなしぢや、此処等ここらから一ばん野面のづらやツつけやう。」
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
宗蔵は三吉が留守の間に書溜かきためた和歌の草稿を取出して、それを弟の前にひろげた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
即ち煩冗を去り補修を施こし、かつ更に若干の遺漏を書足かきたして再びここに収録するは二葉亭四迷しめい如何いかなる人であるかを世に紹介するためであって、肖像画家としての私の技術を示すためではない。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
所でその時江戸の藩邸に金のあることを聞込ききこんだから、即案にい加減な事を書立かきたて、何月何日頃何の事で自分の手に金の這入はいる約束があると云うような嘘をこしらえて、誠めかしく家老の処にいっ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
およそ一週間ばかり毎日のように社説欄内をうずめて、又藤田、箕浦が筆を加えて東京の同業者を煽動せんどうするように書立かきたてゝ、世間の形勢如何いかんと見て居た所が、不思議なるかなおよそ二、三ヶ月もつと
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
掻垂かきたれ眉を上と下、大きな口で莞爾にっこりした。
海異記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
柿田かきたさん、なんでもかんでも貴方あなた被入いらつしつて頂くやうに、私が行つて院長さんに御願ひして来てげる——左様さう言つて、引受けて来たんですよ。」
死の床 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)