書溜かきた)” の例文
ウィア・オヴ・ハーミストンの今迄書溜かきためた分を読みかえす。悪くない。悪くないどころか!
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
宗蔵は三吉が留守の間に書溜かきためた和歌の草稿を取出して、それを弟の前にひろげた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ディナーの時になると、ステイヴンスンは階下したに下りて来る。午前中の禁が解かれているので、今度は饒舌じょうぜつである。夜になると、彼は其の日書溜かきためた分を、みんなに読んで聞かせる。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
その机の上に自分で書溜かきためて置いたものを載せて見せた。彼が節子に読んで見て貰おうと思ったのは手紙がわりに彼女に宛てて自分の胸に浮んで来たことを順序もなく書きつけたものだ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)