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えんゐ
縁前のついその
森に、
朽木を
啄む
啄木鳥の、
青げら、
赤げらを二
羽視ながら、
寒いから
浴衣の
襲着で、
朝酒を。——
当時、
炎威猛勢にして、九十三
度半といふ、
真中で
談じたが
汝炎威と
戰へ、
海も
山も
草も
石も
白熱して、
汝が
眼眩まんとす。
起て、
其の
痩躯をかつて、
袖を
翳して
病魔に
楯せよ。
隻手を
拂つて
火の
箭を
斬れ。
戰ひは
弱し。
脚はふるふとも、
心は
空を
馳よ。
汝炎威と
戰へ。
海も
山も、
草も
石も
白熱して
汝が
眼眩まんとす。
起て……