“いっとき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一時46.9%
一刻33.8%
一斉7.9%
一瞬4.8%
一晌4.8%
二時間0.4%
同時0.4%
壱時0.4%
寸時0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夫人 (きっとなる)口惜くやしい、もう、せめて一時いっときひまがあれば、夜叉ヶ池のお雪様、遠い猪苗代の妹分に、手伝を頼もうものを。
天守物語 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あるい山茶やまちゃ一時いっとき出花でばなに、長き夜の徒然つれづれを慰めて囲いぐりの、皮むいてやる一顆いっかのなさけ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
この一刻いっときだけは、かりにもその源三郎を見おろして、きめつけることができるのですから、イヤ主水正、大人気もなく、ついいい心持ちになっちゃって、
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
なにしろ、こんな薄気味の悪いところは一刻いっときも早く逃げ出したいと思ったが、どこからどう抜け出していいか、彼女にはとても方角が立たなかった。
半七捕物帳:07 奥女中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
二人一斉いっときに産をしては、後か、さきか、いずれ一人、相孕あいばらみ怪我けががござるで、分別のうてはなりませぬ、
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
見る見る野の末に黒雲がかかると、黒髪の影の池の中で、一つ、かたかたと鳴くに連れて、あたりの蛙の一斉いっときに、声を合わせるのが、
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
数右衛門は、悄然となった。まったく彼の影は、一瞬いっときの間に細く見えた。——つくづく奉公人の器でない事を、今更、自分で知ってほぞを噛むのだった。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——あり得ることか。世の中とはかくも不測ふそくなものなのか。一瞬いっときは驚く心すらしびれて、涙も出なければ、声も出ない。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一人ひとりの祈祷や占いが可なり長くかかるので、半七は一晌いっときほども待たされたが、それでもこんよく辛抱していた。
半七捕物帳:26 女行者 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
こうして一晌いっときほども過ぎた後に、誰があけたか知らないが、入口の扉が自然にあきました。お角は真っ蒼になって出て来ました。犬もおとなしく付いて来ました。
半七捕物帳:59 蟹のお角 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「俺一人で走っても硫黄ヶ滝までは二時間いっときはかかる」
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
二時間いっときのことはさておいて半刻遅れても間に合わぬ!」島君はべたべたと坐ってしまった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「いや、ものに誘われて、何でも、これは、言合わせたように、前後甲乙、さっぱりと三人同時いっときだ。」
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
評定所同心湯場宗十郎等ガ中ヘイリテ、段々八太郎ガ不礼ノ段ヲビルカラ、大草ヘモ云ワズニ帰ッタ、オヨソ壱時いっときバカリノコト、御座敷中ガ大騒動シタガ、イイキビダッタ
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
わたくしなどはいま修行しゅぎょう真最中まっさいちゅう寸時いっときもうかうかとあそんではりませぬ。