“いちどき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一時60.5%
一斉20.9%
一齊9.3%
一度期4.7%
一度2.3%
一度気2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だから人間は余計にまなければ利くまいと思って、その赤玉ちうのを二つ買って来た。これを一時いちどきに服んだら大抵利くだろう。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
片隅の美女の家へ、門背戸かどせどかけて、畳天井、一斉いちどきに、屋根の上の丘の腹まで運込みました儀でござったよ。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
うつゝぜめとかまをすのに、どら、ねうばち太鼓たいこ一齊いちどきたゝくより、かねばかりですから、餘計よけい脈々みやく/\ひゞいて、とほつて、くるしさつたら、に三注射ちうしやはりされます
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
義雄は夏以來の働きを一度期いちどきに目の前に浮べた。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
由「あなた湯へ這入っても一度いちどきに這入っちゃアいけません、私が伊香保で何度も這入って逆上のぼせてね困りました、初めは面白いから日に七度も這入って鼻血が出ました」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
他愛のない夢から一足飛びにこの恐ろしい現実に呼びさまされた彼れの心は、最初に彼れの顔を高笑いにくずそうとしたが、すぐ次ぎの瞬間に、彼れの顔の筋肉を一度気いちどきにひきしめてしまった。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)