“ひととき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヒトトキ
語句割合
一時57.9%
一刻23.2%
一瞬15.8%
一斉2.1%
一晌1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一時ひとときあいだ、ここにこうしているのか、それとも一年も前から同じように寝ているのか、彼の困憊こんぱいした心には、それさえ時々はわからない。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
彼の身辺のそうした静けさは、ちょうど颱風たいふうの中心のように、いつ破壊と暗黒が襲ってくるかわからない不気味な一刻ひとときに似ていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
黄昏に似た慌ただしさで暮れてゆく一瞬ひとときの夏に追ひ縋つて、あの蝉の音に近い狂燥を村の人達は金比羅山に踊るのであつた。
黒谷村 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
一斉ひととき驚破すはと慄くひたおもて
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「お暇は取らせませぬ。およそ一晌ひととき、それもかなわずば半晌でも……。まげて御対面を折り入って頼みまする。御庵主、あるじの御坊……。」
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)